「イルカ先生、一緒に帰ろおよぉ。」
「あんたと帰る理由がないだろっ。」
「帰らない理由もないんじゃないの。」
くるりと振り返ったイルカは、両手にいっぱいの書類や本を纏わり付くカカシに押し付け
「だったら手伝いなさい。」
と職員室へ怒ったように大股で歩き出した。
こんな人通りの多い廊下で信じられない、と呟く声は勿論カカシには聞こえている。それが狙いなんだけどね、とほくそ笑むカカシはわざとらしくはあーいと脳天気な声を出し、押し付けられた荷物を片手の三本の指でお盆のように軽々と持ち上げて、イルカの後をついて行った。
イルカは職員室の前で立ち止まり、カカシの持つ書類やらをご苦労様、と当たり前のように受け取って中に入り扉を閉めた。カカシも慣れたもので、扉の脇の大きな椅子にちょこんと座ってイルカを待つ。職員室前の廊下にそんな物は邪魔だろうが、不審な風体の大きなカカシが扉の前に立っていれば生徒が怖がって泣く。それよりはマシだろうと、教頭が自分の座っている肘付きの皮張り椅子をカカシ専用にと差し出したのだ。
「イルカ先生、もういいから帰って下さい。」
うんざりした、いい加減にしてくれといった口調の上司らしい声に、カカシはニヤリと笑った。
やった、今日は残業なしだ。
すぐにイルカは部屋から押し出され、廊下に佇むことになった。
「あんたがここで待つから、」
「だって中に入ったら怒ったじゃん。」
じゃん、てなぁ感情の逆なでが上手いよなぁ、このくそったれ。

くっついて来て仕事にならないから遠くへやってくれ、とイルカは何度火影に直訴したことか。最初は高価な菓子のおすそ分けでごまかされ、何とかするからと言われたが何ともならず、今ではカカシに懐柔されたか火影も頑張れと言うだけだ。

夕焼けの反射する川の水面を直視してイルカが眩しさに顔をそむければ、横を歩くカカシが目に入る。
隙のない男らしい横顔にイルカは釘付けになるが、その視線に気づくとカカシはへらりといつものように笑い、
「おや、そんなにカッコイイかなあ。じゃあ今日はサービスしちゃおう。」
と道の真ん中で力こぶを見せつけるポーズを取る。
「恥ずかしいから近寄るなって。いっつも大声で変な事言って、あたしが笑われるんだから。」
イルカがまた逃げ出そうと速足になると、カカシはイルカをいきなり抱き上げ、景色も見えない程の速さで屋根の上を走り始めた。
ばかやろー、と言いながらイルカは恥ずかしそうにしがみつく。

着きましたよ、と言われてイルカは顔を上げた。目の前に迫るのは口布を下ろしたカカシの顔で
「何やってんの、誰かに見られたらどうするのよ。」
とイルカは思わずその顔を掌で隠した。
カカシは
「だってうちに着いたもん、いいでしょ。」
とゆっくりと口元を覆うイルカの指の股をくすぐるように舐め、いつの間にか玄関の内側でイルカを抱き込んで服の下の素肌の胸を揉み始めていた。
止めろと言う声は吐息にしかならなかった。イルカの体は何処までも知りつくしてるからね、とカカシは首筋に舌を移動し耳たぶから穴までも唾液がしたたる程舐め回した。
体が熱く疼きもっと、と胸を突き出すように背中が反る。それに答えカカシはゆっくり服を剥いで、ぷるりと揺れる柔らかな胸の谷間に顔をうずめた。
「んー、我慢できない。やっちゃうよ。」
イルカは背中に柔らかな感触を感じ、布団の上に寝ていることを知る。任務後にもこれだけの体力があるのかわざと残しておいたのか、きっと後者だ、二人とも明日は休日だから。
ひゃっほーい、と何だか解らない叫びを上げながらカカシは服を脱ぎ捨て、馬乗りになってイルカを抱き締めた。素肌同士の温かさは気持ち良い。
うっすらと汗をかき始めたイルカからは、雌の匂いが立ち上る。自分を跨ぐ男の腰に脚を絡め首に腕を回して、
「早く、めちゃめちゃにしてぇ。」
とねだるイルカを焦らすようにカカシは、立ち上がった男根の先で蜜壷の入り口を突いた。前戯なしで既に溢れる液の濃厚な粘りは、イルカの体が男を迎えるには最高な時期だと教えている。
排卵日かあ、どうしようかな。と考えながらカカシは生での中出しの気持ち良さを思うと誘惑には勝てない、と枕の下の避妊具に手を伸ばした手を引っ込めた。
「何であんたは、人前では素直じゃないんだろうねえ。」
言ってみなよ、と両手で乳を揉みながら乳首を指先でもてあそぶカカシは、先程のイルカのつれない態度を責める。
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