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証言一 サスケ
誰だお前。知らない顔だな。木の葉新聞の記者? ああ火影様の許可証か、嘘じゃないようだな。
で、何の用だ。

イルカ先生とカカシの野郎の事について? 俺に何を聞く気だ。あんたに付き合ってる暇はない。…お礼に夕飯…何でもいい? 少しだけだぞ、で何が聞きたい。

馴れ初めって、知るかよあのバカップル。
いや、俺達が下忍として認められたあの日が、二人が初めて会った日だとは聞いたが。
俺とナルトとサクラがアカデミーを卒業して、カカシが上忍師として付くって決まってな。その引き継ぎの日に、カカシの馬鹿が遅刻して、結局イルカ先生と会えず終いだったらしい。

俺達がカカシに認めさせて、それでイルカ先生に報告に受付に行った時、挨拶したいってあの阿呆も付いて来たんだ。
下忍になれたって聞いたらイルカ先生泣き出して…。俺達の前にシカマルやキバが合格したと報告しに行ってたから、俺達が落ちて先生に会わせる顔がないとそのまま帰ったんじゃないかって、心配していたらしい。
案の定、イルカ先生大泣きして受付で仕事にならなくなってな。誰にも止められなくて…俺達はこどもで、何も出来ないと思い知らされたのがその時だ。
カカシが泣き止まないイルカ先生を抱き上げて受付所の隅のベンチに座らせて。黙ってずっと側にいただけだが、それが大人同士の、その…畜生上手く言えない―。いいなって思ったんだ、とにかく。その場で見ていたら解っただろう、あんたにも。

ああ、本人に聞いた訳じゃないから確かじゃないが、あの時多分いやほぼ確実にカカシはイルカ先生に惚れたんだろう。
イルカ先生は―イルカ先生も同じだと思うがな。

なあ、もういいだろう。最後に? 最後に何だ。それからどうしたって、俺が知る訳ないだろう。何回言わせる。

カカシの糞ったれが、出来る限り毎日イルカ先生に会いに行くおかげで、俺達の任務はめちゃくちゃになったんだぞ。
だけど。カカシと並んで歩くイルカ先生の嬉しそうな顔を見てるとな、先生が幸せならいいかって気になるんだ。
カカシの野郎がもし、イルカ先生を悲しませるような事をしたら俺も許さない。写輪眼で負ける訳にはいかないからな、今から自主鍛錬に行ってくる。
え? 礼を言われるような事をした覚えはない。だがあんた、出鱈目を書いたらどうなるか解ってるだろうな。ああ、それじゃ。
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