番外編 手と手と手と
おめでとう、と言われた。
みんなが俺の事を祝ってくれた。

俺の誕生日は誰かの命日。
お祝いをしてくれるというイルカ先生の両親の、命日。
一緒に計画してくれたカカシ先生の師匠の四代目の、命日。
それでも笑ってくれる。
俺の右手をカカシ先生が、左手をイルカ先生が握って歩いてくれるんだ。
そして、俺の前には仲間達が手を差し延べてくれている。
だから、俺は怖がらずに一歩を踏み出せるんだ。

なあ、ところでさあ、カカシ先生。
イルカ先生を泣かしたら俺、承知しねえかんな。
どうするかって?
イルカ先生を俺の嫁さんにするんだってばよ!
いてっ、本気で殴んなよ。先生、ここでは笑うんだってばよぉ。
なっ、イルカ先生、夫婦喧嘩したら戻る実家って俺ん家だかんな。
いてっ、イルカ先生も叩くなってばよ。いいじゃんか、言うくらいは。
もう二人とも俺のサイコーに大事な人達なんだかんな、いつまでも仲良くして、こうして……たまには手ぇ繋いでくれってばよな。
ぜってえだかんな。
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