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アタシ、今何て言った? いやその前に、何て言われた?
イルカは今、自分の口から出た言葉に驚き、はっきりと覚醒した。

アイシテマス、いるかセンセイ。

あたしモデス、かかしセンセイシカミエマセン。

見開いた眼の先にはカカシの顔がある。
アタシの言葉は、この人に向かうアタシの気持ち?
貴方しか見えない。そう、貴方しか。
「ありがとう、やっと聞けた。」
眼を細め、肘を付いて身体を起こすとカカシはイルカの上に覆い被さり、もう一度囁いて頬に唇を落とす。
「愛してます。結婚して下さい。」
イルカには返事はひとつしかない。
「はい。」
カカシの眼を真っ直ぐ見つめ、短くしかし最大の愛を込めた答えは、お互いに自覚のなかった頃からの一年分の想いを顕す。

アタシは貴方を愛してる。やっと今判った。いつからだった…?、多分もうずっと。
貴方を求めていたの。アタシは貴方の為に存在するの。

そうだ、オレも貴女の為に存在するんだよ。

カカシは離さないとイルカを抱きしめ、イルカは返事をするようにカカシの背に腕を回した。



天使は舞い降りた。
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