イルカ先生が、おたんじょう日なので、みんなでおいわいしたいと思います。

こんな手紙がパックンの首輪に付けられていた。
カカシは内容より、パックンの首輪に手紙を付けたそいつの勇気と手腕に驚いていた。

だってそうだろ?
パックンは仮にもうちの忍犬達のカシラじゃないか、怖くなかったんだろうかね。

パックンに聞いてみたらその子は嬉しそうに駆けよってきて、せんせーのこいびとのおにいさんにとどけてね、と上手く回らない口調で招待状の画用紙をずいと差し出したそうだ。
オレを知っててパックンに渡したんだぁ、とちょっと恥ずかしかったけど一緒に祝おうと気遣ってくれる優しさが、やっぱりあの人の生徒なんだと思わせる。
クレヨン書きで花の折り紙が貼ってある画用紙を広げたまんま渡されても、と躊躇したパックンはいきなりすぎて警戒する間もなかったらしい。
で結局折って首輪にくくりつけるように指示して、今オレに届けたわけだ。

だから一人で散歩なんかするなよ、と言おうとして考え直した。パックンがいなかったら招待状が届いたかも怪しい。まさか祝われる本人に頼む訳にもいかないだろうしな。
よしよし、と頭を撫でたらパックンはどや顔でオレを見た。だけどたまたま会えたからだぞ、と渋い顔をしてみたら散歩コースだと知ってたんだよ、とパックンはそっぽを向いて答えた。
おい、勝手に出歩いてるのか。と少し怒ってみれば他の奴らもやってるぜ、と悪びれる様子もない。あ、だからか、イルカ先生がうちの犬達はいい子ばかりだと言ってたのは。オレに内緒で先生に会いに行ってたなんて…お前ら…。
そうか、ご主人様はイルカ先生なんだ…と嘆きは口から漏れる。いいけどさ。

ま、とにかくご招待ありがとうって返事をしてやろう。パックン、宜しくな。

さあ、プロポーズの練習練習。
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