ざけんじゃねえ!
それはこっちの台詞だぁ、いい加減にしろ!
解んねえよ、何の事だか!
解れよ、あんたの事だ!
あんたこそ!

どうでもいいがここでやるなよ、と皆見て見ぬ振りを決め込む。
手が舞う、脚が舞う。
手裏剣が飛ぶ、クナイが飛ぶ。
……。

「いい加減にしろっ!」

ああよかった、終わった。そこに居合わせた全員の安堵の溜め息が、風となった。
綱手の読んでいた新聞が手裏剣によって破られるに至り、我慢も限度を越えたのだ。
「それで、だ。理由を聞かせてもらおうか。」
最初は受付に顔を出したカカシがイルカに耳打ちして、小声で話を始めただけだった。少しずつ声が大きくなり、気が付けば忍者戦となっていたのだ。
だって、この人が。と声を合わせ、お互いを指さす。綱手は黙って先を促した。
女から声掛けられて、嬉しそうだったんです。と、またユニゾンで。
イルカは教師仲間に、カカシは上忍仲間に言われたのだ。いいわねえ仲良くて。紹介してくれないかしら。
二人は秘密の仲だったから、照れも入ったごまかし笑いを、聞こえずともお互い見られていて、喜んでいると。

「ばれたぞ、今ので。」

綱手は腕組みし、踏ん反り返ってニヤリと笑った。
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