三
カカシの言葉にムッとした顔をすれば、はぁと大きな溜め息をつかれてイルカは怪訝な表情に変わる。
「…たかる前に俺が掃ってるんですよ。今まで何十匹駆除したか、貴女が知らないだけです。」
なっ、とイルカは言葉に詰まる。何で、と言おうとしたのだが声にならなかった。
「ひ、人の事より、貴方だって女の人が寄って来るって今、言ったでしょう。あたし、どうしたらいいの。」
無理矢理相手を責めるように言葉を絞り出せば、 カカシはしてやったりと笑って腰を動かし始めた。
「だから、言っちゃいましょうね。お付き合いしてますって。」
そら、とイルカの中で元気を取り戻した息子を深く突き立てて、カカシはイルカに同意を求める。
ぐいとこすられて膣の奥で感じたイルカが嫌、と上げた声は反射的なものだったが、カカシはわざと判らないふりをした。そんなに言いたくないの、と冷たく言うと乳房をわしづかみにし指で乳首を転がす。勿論抜き差しはやめない。
あぁん、と甘い吐息は絶頂が近い事を教える。
嬉しいねえ、と呟いてカカシは動きを速めた。
「やきもち最高。もっと虐めちゃおうかな。」
いくうぅ、と叫んでイルカは脚をカカシの腰に巻き付けた。吸い付くような襞に擦り擦られ再び二人は天国へととんだ。
重なったまま荒い息を吐いて、余韻を味わう。たまらんねぇ、とひとりごちてカカシはイルカを抱き締めた。
正直に言おうよ、とまた耳元で促せばイルカは無言で小さくうなづく。
「嘘、本当に?」
「あたしは嘘なんて、」
と言いかけてイルカは口をつぐんだ。既に仲間に、二人の関係について嘘をついていた事に気付いたのだ。
保身の為の嘘はいけないのだと生徒に教えた自分が、ささやかだが嘘をついていた。真面目なイルカにはそれすら重荷だろうと、わざと誘導したカカシは薄く笑った。
楽になりましょうよ、と髪を撫でるとごめんなさぁい、とイルカはしゃくり上げ始めて、嗜虐嗜好のあるカカシは背筋がむず痒くなり心が弾む。
「俺だけに甘えてくれるのはとても嬉しいんだけどねぇ。」
でも人前で正々堂々といちゃつきたいから言っちゃって欲しい気もするし、と本当はどうでもいいカカシは寝入りそうなイルカを起こして風呂へと抱いて行った。
翌日は二人とも休みで、しかしイルカは自分達の事をアカデミーや受付の仲間にどう話そうかとずっと悩んでいた。カカシは心ここに在らず、といったイルカが面白くて仕方がない。
甘やかしたくて、何か食べたいと言えばとびきり高くて美味しい店に連れて行った。季節の変わり目だからと私服を入れ替えれば、手持ちを全て捨てさせブランド店を買い切った。あげくは転がり込んだイルカのアパートが狭いと、中心街の新築庭付き一戸建てを現金で買おうとする始末だった。それは流石にイルカも青筋をたてて怒ったが、後でカカシが一人でまた出掛けた事は知らない。
翌日イルカが疲れた様子で受付に座れば、昨日は休みだっただろうと怪訝な顔をされた。実は話があるんだ、と切り出すととうとう結婚かぁ、と明るく拍手さえ上がった。
「家買ったんだろ。」
イルカは思わず椅子から腰を浮かし、声も出せずに驚いたまま止まった。
「まさか、あのアホがまた何か言ってんの。」
あはは、と両脇で軽く笑われた。
「オレんち不動産屋。」
「うちはブティックだぞ。」
お前ら、の後の言葉が続かない。
綱手が呆れたようにイルカの顔を覗き込んだ。
「お前さんは判りやすいからねえ。」
仲間達も寄って来て、うなづいて笑った。
「全てお見通しさ。」
カカシの言葉にムッとした顔をすれば、はぁと大きな溜め息をつかれてイルカは怪訝な表情に変わる。
「…たかる前に俺が掃ってるんですよ。今まで何十匹駆除したか、貴女が知らないだけです。」
なっ、とイルカは言葉に詰まる。何で、と言おうとしたのだが声にならなかった。
「ひ、人の事より、貴方だって女の人が寄って来るって今、言ったでしょう。あたし、どうしたらいいの。」
無理矢理相手を責めるように言葉を絞り出せば、 カカシはしてやったりと笑って腰を動かし始めた。
「だから、言っちゃいましょうね。お付き合いしてますって。」
そら、とイルカの中で元気を取り戻した息子を深く突き立てて、カカシはイルカに同意を求める。
ぐいとこすられて膣の奥で感じたイルカが嫌、と上げた声は反射的なものだったが、カカシはわざと判らないふりをした。そんなに言いたくないの、と冷たく言うと乳房をわしづかみにし指で乳首を転がす。勿論抜き差しはやめない。
あぁん、と甘い吐息は絶頂が近い事を教える。
嬉しいねえ、と呟いてカカシは動きを速めた。
「やきもち最高。もっと虐めちゃおうかな。」
いくうぅ、と叫んでイルカは脚をカカシの腰に巻き付けた。吸い付くような襞に擦り擦られ再び二人は天国へととんだ。
重なったまま荒い息を吐いて、余韻を味わう。たまらんねぇ、とひとりごちてカカシはイルカを抱き締めた。
正直に言おうよ、とまた耳元で促せばイルカは無言で小さくうなづく。
「嘘、本当に?」
「あたしは嘘なんて、」
と言いかけてイルカは口をつぐんだ。既に仲間に、二人の関係について嘘をついていた事に気付いたのだ。
保身の為の嘘はいけないのだと生徒に教えた自分が、ささやかだが嘘をついていた。真面目なイルカにはそれすら重荷だろうと、わざと誘導したカカシは薄く笑った。
楽になりましょうよ、と髪を撫でるとごめんなさぁい、とイルカはしゃくり上げ始めて、嗜虐嗜好のあるカカシは背筋がむず痒くなり心が弾む。
「俺だけに甘えてくれるのはとても嬉しいんだけどねぇ。」
でも人前で正々堂々といちゃつきたいから言っちゃって欲しい気もするし、と本当はどうでもいいカカシは寝入りそうなイルカを起こして風呂へと抱いて行った。
翌日は二人とも休みで、しかしイルカは自分達の事をアカデミーや受付の仲間にどう話そうかとずっと悩んでいた。カカシは心ここに在らず、といったイルカが面白くて仕方がない。
甘やかしたくて、何か食べたいと言えばとびきり高くて美味しい店に連れて行った。季節の変わり目だからと私服を入れ替えれば、手持ちを全て捨てさせブランド店を買い切った。あげくは転がり込んだイルカのアパートが狭いと、中心街の新築庭付き一戸建てを現金で買おうとする始末だった。それは流石にイルカも青筋をたてて怒ったが、後でカカシが一人でまた出掛けた事は知らない。
翌日イルカが疲れた様子で受付に座れば、昨日は休みだっただろうと怪訝な顔をされた。実は話があるんだ、と切り出すととうとう結婚かぁ、と明るく拍手さえ上がった。
「家買ったんだろ。」
イルカは思わず椅子から腰を浮かし、声も出せずに驚いたまま止まった。
「まさか、あのアホがまた何か言ってんの。」
あはは、と両脇で軽く笑われた。
「オレんち不動産屋。」
「うちはブティックだぞ。」
お前ら、の後の言葉が続かない。
綱手が呆れたようにイルカの顔を覗き込んだ。
「お前さんは判りやすいからねえ。」
仲間達も寄って来て、うなづいて笑った。
「全てお見通しさ。」
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