4 カカシ
何があった?
何が起きる?
貴女と会えなかった間に。
これが貴女の決意かと、短くなった髪を震える俺の指が梳く。
うなじに唇を落とし、俺は貴女の体温を確かめた。間に合った、と溜め息が零れる。
ひと月ぶりに会えた。だがやつれたような気がした腕の中の体は、確実に細くなったのが解る。心なしか顔色も青白く見える。一体、何があったのだ。こんなに軽くなって、貴女の気配も、辿るのが困難な程細く薄くなっている。
こんな貴女は見たくなかった。まるで消えてしまいそうな、蜻蛉のよう。守ってあげたい、という思いが胸を突き刺す。離したくない。二度と離れたくないと、俺は何度も呟いた。
貴女を胸に掻き抱き、我慢できずその額に頬に唇に、俺は熱い口づけを落とし続けた。
貴女の震える唇が、漏れる吐息だけで俺を呼び続けてくれるのが嬉しくて、零れる涙を掬い貴女への真実を誓って、俺は口づけを更に深くする。
貴女がそっと俺の背中に腕を回してくれた。俺の指が、貴女の存在を確かめる為に体中をうごめきはい回り、その度に熱い吐息で俺を呼びいざなう。そして俺の背中にある腕に籠める力は、徐々に強くなる。
それが貴女の返事だと、確認して俺の体が熱くなった。
何があった?
何が起きる?
貴女と会えなかった間に。
これが貴女の決意かと、短くなった髪を震える俺の指が梳く。
うなじに唇を落とし、俺は貴女の体温を確かめた。間に合った、と溜め息が零れる。
ひと月ぶりに会えた。だがやつれたような気がした腕の中の体は、確実に細くなったのが解る。心なしか顔色も青白く見える。一体、何があったのだ。こんなに軽くなって、貴女の気配も、辿るのが困難な程細く薄くなっている。
こんな貴女は見たくなかった。まるで消えてしまいそうな、蜻蛉のよう。守ってあげたい、という思いが胸を突き刺す。離したくない。二度と離れたくないと、俺は何度も呟いた。
貴女を胸に掻き抱き、我慢できずその額に頬に唇に、俺は熱い口づけを落とし続けた。
貴女の震える唇が、漏れる吐息だけで俺を呼び続けてくれるのが嬉しくて、零れる涙を掬い貴女への真実を誓って、俺は口づけを更に深くする。
貴女がそっと俺の背中に腕を回してくれた。俺の指が、貴女の存在を確かめる為に体中をうごめきはい回り、その度に熱い吐息で俺を呼びいざなう。そして俺の背中にある腕に籠める力は、徐々に強くなる。
それが貴女の返事だと、確認して俺の体が熱くなった。
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