何だかな、と口癖が出る。
アタシってこんなでいいのかな。毎日追われるように終わるだけで、ナルト達に胸を張って会えない。
焦っても仕方ないのは解ってる。でも。
いや考えよう、アタシに何ができるのか。
考えながら寝ちゃったみたいで、目覚まし時計の音で目が覚めた。よし三時か、五時間は寝たね。
冷えるなあ、今年は冬が早いのかなあ。んー仕事だからね、頑張るしかないよね。
と、鏡に向かって独り言。まだ体は目覚めないからお腹も空かない。軽く走って受付に着いたら温かいお茶を入れて、今日の書類を確認した頃に漸く空腹を感じる。そこで作ってきたまだ温かなお握りを食べるんだけど、運が悪いとドアの鍵を開ける前に何人かが待ってたりしてそれも白い面を着けてたりすると、薄暗いからちょっと恐いのよね。それからまた閉めるまでの三時間に水が飲めればいいという戦場さながらの様子になるのも辛いし。
件数は多くて十件だけど、内容が内容だからね。
アタシとその任務担当者のチャクラで巻物を開いて内容を確認するまでは共通。
これから任務に出る時は火影のチャクラ印を押して巻き直し、担当者のチャクラで封印する。火影のチャクラ印は、担当者以外が開いた時に巻物が消滅して任務内容が他に漏れないように。だって担当者のチャクラが破られる事もない訳じゃないから。
反対に終了して報告の場合はアタシのチャクラで封印するだけ。但しその場で、火影の結界チャクラで作られた保管庫に入れてしまう。
この作業を一人ずつ行うのは心身共に大変だから、アタシはこの後午後の授業まで休憩になる。ま、アクシデントという言葉はアタシの為に用意されてると知ってるから覚悟はしてる。体力とチャクラが無駄にあってあって良かった、と実感するのも何か違うけど。
あ、お疲れ様でした。
今日は暗部さんが一組だけ、後は中忍試験の警備関係が四件報告に来た。最近は里の周りが何か変だ。他里の暗部が多すぎる。何事もなく試験が終わりますように、とアタシには祈る事しかできないのが辛い。
と、時間が来て部屋の鍵を閉めようとしたら、先程の暗部さんがカカシ先生の近況をアタシに聞きたいと戻ってきた。何で、とアタシの顔に書いてあったらしい。暗部さんは非常に恐縮して何度も頭を下げる。
「だって先輩、最近相手してくれないから…。」
聞いてこいと皆に脅されたと。あんたら子どもかよっ。
暫し沈黙…。
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