ちょっとした宴会で、カカシとイルカは隣同士に座った。
しかし、会話はない。
カカシはイルカと反対の者と、イルカはカカシと反対の者と楽しそうに会話をし、酒を酌み交わしていた。
懐石料理の膳が各自の前に置かれた。
二人は隣と会話をしながら料理を摘まむ。
カカシの箸が天婦羅の上で止まった。
すいとイルカの箸がその天婦羅を摘まみ上げ、自分の口に運ぶ。
二人に会話はない。
イルカの箸がわかめと胡麻の混ぜご飯の上で止まった。
カカシの箸がそれを摘まみ上げ、自分の口に運ぶ。
二人に会話はない。

お願いだから、夫婦喧嘩は此処でするな。
と二人以外が汗を額に浮かばせながら思っていた。

宴会が終わった。
二人は無言で立ち上がり、無言で手を繋いで帰宅した。

何で喧嘩してるのに仲がいいんだ、と誰かが呟いたのが合図のように、全員が崩れ落ちた。




小話

ねえちょっと手貸して。うん、あーそこそこ、気持ちいいなあ。
ついでにあそこもお・ね・が・い。

―くたばれ変態。
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