放出の余韻にぼうっとしているイルカの顔の真上に、笑んだカカシが顔を出した。口の端には白い液体がこびりつき、それを見て我に返ったイルカはまさかと目を見張った。
「そんなに苦いって程じゃないね。イルカのなら全部飲める。」
最後の方は夢中で腰を振ったような気がする。出した先がカカシの口の中だったなんて、夢だとしてもとんでもない事だ。
顔を強張らせ咄嗟に身を捩って逃げ出そうとするが結局力が入らず、カカシの顔を見ないように俯せるだけがやっとだった。
「なんで、なんで、」
シーツに顔を伏せそれだけを繰り返すイルカの肩を、カカシは優しく撫で擦った。
「全部欲しいから。イルカにもオレを全部与えたい。」
全部、と繰り返したイルカがそっとカカシを振り返った。
「全部、くれるんですか?」
あれが欲しいとねだった時代はなかったのだろう、おずおずと尋ねるイルカが痛々しい。
「うん、全部。オレの一生はイルカにあげるって、ずっと言ってたでしょ。」
ぽろりと零れた涙を手の甲で拭い、イルカははにかみありがとうございますと鼻を啜った。
仰向けに戻り正面からカカシを抱き締め返せば、屹立したままのカカシのペニスが腹に当たる。
こんなにでかくて汚ない身体を晒しても、女のように簡単には挿入できなくても、それでもカカシさんは俺に欲情してくれて。
覚悟を決めて腹に力を籠めるとイルカは自ら脚を開いた。
「カカシさんが欲しい。」
一度吐き出して萎えたイルカのペニスはまだ大人しいままだったが、潤んだ瞳には欲が見えた。くらりと目眩のように感じたのは、全身をイルカという毒に侵されてしまったからなのかもしれない。
殺し文句もその目付きも、全部天然なのかねえ。
笑いを唇だけに留め、ベッド脇の小さなテーブルの引き出しから小さなプラスチックボトルを取り出した。潤滑剤の文字を見せて少し我慢してねと頬にキスをすれば、かっと真っ赤になってイルカの体温が上がり体臭が鼻を擽る。汗臭いのとは違う、言葉に表せない匂いはやっぱり好みだ。同じように思ってくれるなら、それはもう最高に相性がいいって事なんじゃないか。
浮かれたカカシはボトルの液体をたっぷり手に落とし、指先で捏ねて遊ぶ。口に出したらそんな事位でときっと呆れられるのだろうけれど、とにかく嬉しくて堪らない。
いよいよかと、イルカの動悸は耳の奥でどくどくと煩い。怖いけれどそれを上回る期待。チャクラの一体感ではなく、生身でカカシと快感を共有できるのだ。
そのいっときだけはひんやりとした感触で無意識にきゅっと尻がすぼまった。滑りを纏ったカカシの指が排泄するだけの場所に潜り込んだ瞬間は僅かに腰が浮いたけれど、指一本が動き始めても特に痛みはない。
だが誰にも見せた事のない秘所を見られている。そこに意識が集中してしまうと動く指がやたらと気になり、カカシが襞を押し広げようとしているのに力が入って押し返してしまう。そんなつもりはないが、このままではいつまで経っても挿入に持ち込めないだろう。
眉を寄せぎゅうと目を瞑ってごめんなさいとイルカが言えば、カカシには何の事か理解できたらしい。謝る理由はないよと労りの声が返った。
中に入れた指はそのままに、カカシはイルカの脇へと膝を着くと首を伸ばして唇を合わせながら指を動かし始めた。舌を絡め合う事でイルカの注意がそれに向けられ、先程よりも下肢に緊張がなくなってきたと指先で解った。
口の中を舌で掻き回しながら腸内を指で掻き回す。結構な労力だが、イルカには少しでも痛みを与えず大きな快感を与えたい。カカシは指を増やす際にも挿入で切れませんようにと、殊更ゆっくり襞を撫でるように押し回して広げ続けた。
時折イルカの腰がびくびくと揺れて震えた。変な感じで違和感しかないと最初は泣きそうだったけれど、入り口付近から少し奥へと指を移動させて襞を伸ばすように押していくとやがて吐息の色が変わってきた。漸く感じ始めたのかとカカシが気を良くして続ければ、指先がある場所を触ってイルカが暴れた。跳ねるといった方が正しいか。
いやぁと喉を晒してイルカが仰け反る。ああこれか、とカカシはもう一度僅かに膨らむそこを撫でて反応を確かめた。ああん、と色っぽい声にカカシの喉が鳴った。変わらず目元は腕で隠しているから、自分の身体中が薄紅に色付いて商売女より艶かしい事をイルカは知らない。ペニスが弾けそうになってカカシは慌てた。
どれだけの時間を費やしたかは解らない。三本の指がすっぽりと飲み込まれる頃には、カカシの顎からは汗の玉が滴り落ちた。
ふうと肩で息をすればシーツを握り締めて無言で耐えていたイルカが目を開き、ふわりと微笑んでその汗を拭ってくれた。その布はベッドの下から拾い上げたらしいイルカのアンダーシャツだ。大雑把なんだか、細かいんだか。
心の内側に入り込むと驚かされる事ばかり。それが一つも嫌ではないなんて、オレはどれだけこの人が好きなんだろう。
「そんなに苦いって程じゃないね。イルカのなら全部飲める。」
最後の方は夢中で腰を振ったような気がする。出した先がカカシの口の中だったなんて、夢だとしてもとんでもない事だ。
顔を強張らせ咄嗟に身を捩って逃げ出そうとするが結局力が入らず、カカシの顔を見ないように俯せるだけがやっとだった。
「なんで、なんで、」
シーツに顔を伏せそれだけを繰り返すイルカの肩を、カカシは優しく撫で擦った。
「全部欲しいから。イルカにもオレを全部与えたい。」
全部、と繰り返したイルカがそっとカカシを振り返った。
「全部、くれるんですか?」
あれが欲しいとねだった時代はなかったのだろう、おずおずと尋ねるイルカが痛々しい。
「うん、全部。オレの一生はイルカにあげるって、ずっと言ってたでしょ。」
ぽろりと零れた涙を手の甲で拭い、イルカははにかみありがとうございますと鼻を啜った。
仰向けに戻り正面からカカシを抱き締め返せば、屹立したままのカカシのペニスが腹に当たる。
こんなにでかくて汚ない身体を晒しても、女のように簡単には挿入できなくても、それでもカカシさんは俺に欲情してくれて。
覚悟を決めて腹に力を籠めるとイルカは自ら脚を開いた。
「カカシさんが欲しい。」
一度吐き出して萎えたイルカのペニスはまだ大人しいままだったが、潤んだ瞳には欲が見えた。くらりと目眩のように感じたのは、全身をイルカという毒に侵されてしまったからなのかもしれない。
殺し文句もその目付きも、全部天然なのかねえ。
笑いを唇だけに留め、ベッド脇の小さなテーブルの引き出しから小さなプラスチックボトルを取り出した。潤滑剤の文字を見せて少し我慢してねと頬にキスをすれば、かっと真っ赤になってイルカの体温が上がり体臭が鼻を擽る。汗臭いのとは違う、言葉に表せない匂いはやっぱり好みだ。同じように思ってくれるなら、それはもう最高に相性がいいって事なんじゃないか。
浮かれたカカシはボトルの液体をたっぷり手に落とし、指先で捏ねて遊ぶ。口に出したらそんな事位でときっと呆れられるのだろうけれど、とにかく嬉しくて堪らない。
いよいよかと、イルカの動悸は耳の奥でどくどくと煩い。怖いけれどそれを上回る期待。チャクラの一体感ではなく、生身でカカシと快感を共有できるのだ。
そのいっときだけはひんやりとした感触で無意識にきゅっと尻がすぼまった。滑りを纏ったカカシの指が排泄するだけの場所に潜り込んだ瞬間は僅かに腰が浮いたけれど、指一本が動き始めても特に痛みはない。
だが誰にも見せた事のない秘所を見られている。そこに意識が集中してしまうと動く指がやたらと気になり、カカシが襞を押し広げようとしているのに力が入って押し返してしまう。そんなつもりはないが、このままではいつまで経っても挿入に持ち込めないだろう。
眉を寄せぎゅうと目を瞑ってごめんなさいとイルカが言えば、カカシには何の事か理解できたらしい。謝る理由はないよと労りの声が返った。
中に入れた指はそのままに、カカシはイルカの脇へと膝を着くと首を伸ばして唇を合わせながら指を動かし始めた。舌を絡め合う事でイルカの注意がそれに向けられ、先程よりも下肢に緊張がなくなってきたと指先で解った。
口の中を舌で掻き回しながら腸内を指で掻き回す。結構な労力だが、イルカには少しでも痛みを与えず大きな快感を与えたい。カカシは指を増やす際にも挿入で切れませんようにと、殊更ゆっくり襞を撫でるように押し回して広げ続けた。
時折イルカの腰がびくびくと揺れて震えた。変な感じで違和感しかないと最初は泣きそうだったけれど、入り口付近から少し奥へと指を移動させて襞を伸ばすように押していくとやがて吐息の色が変わってきた。漸く感じ始めたのかとカカシが気を良くして続ければ、指先がある場所を触ってイルカが暴れた。跳ねるといった方が正しいか。
いやぁと喉を晒してイルカが仰け反る。ああこれか、とカカシはもう一度僅かに膨らむそこを撫でて反応を確かめた。ああん、と色っぽい声にカカシの喉が鳴った。変わらず目元は腕で隠しているから、自分の身体中が薄紅に色付いて商売女より艶かしい事をイルカは知らない。ペニスが弾けそうになってカカシは慌てた。
どれだけの時間を費やしたかは解らない。三本の指がすっぽりと飲み込まれる頃には、カカシの顎からは汗の玉が滴り落ちた。
ふうと肩で息をすればシーツを握り締めて無言で耐えていたイルカが目を開き、ふわりと微笑んでその汗を拭ってくれた。その布はベッドの下から拾い上げたらしいイルカのアンダーシャツだ。大雑把なんだか、細かいんだか。
心の内側に入り込むと驚かされる事ばかり。それが一つも嫌ではないなんて、オレはどれだけこの人が好きなんだろう。
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